Application of the oviduct insufflation test to cattle.

1990 
Foleyカテーテルを接続した婦人用描写式卵管通気装置を用いて,牛の卵管機能検査の可能性を検討した。【実験I】鎮静剤を投与せずに延べ55頭99例(卵管)の検査を行った。疎通例88.9%,送気停止例8.1%,迷入例3.0%で,性周期の時期の違いおよび分娩経歴の有無による疎通率の差はあまりなかった。未経産牛と経産牛の平均初圧は卵胞期群では90.2および47.8mmHg,また黄体期群では85.3および51.0mmHgで,いずれも未経産牛の方が高かった(P<0.01~0.05)。迷入例は経産牛3例にみられ,迷入圧は85~105mmHgであった。卵管通気曲線は摘出生殖器の場合と同様に分類され,いずれの群でもI型,II型および疎通例混合型の出現率が高く,これら三者で全体の70%を占めていた。【実験II】キシラジンを投与したうえで,延べ21頭42例(卵管)について検査を実施した。疎通例92.9%,送気停止例7.1%で,炭酸ガス迷入例の発生はみられず,実験Iより良好な結果が得られた。未経産牛と経産牛の平均初圧は,卵胞期群47.0および40.7mmHg,黄体期群83.5および51.3mmHgで,実験Iに比べ卵胞期群未経産牛の初圧が著しく低下した(P<0.05)。卵管通気曲線は実験Iと同様に分類され,I型,II型および疎通例混合型の出現率が高い傾向は変わらなかった。以上の結果から,内圧上限を未経産牛は110mmHg,経産牛では90mmHgとすることが適当と考えられる。本研究に用いた牛の卵管通気検査法は疎通率が高く,また鎮静処置を行った場合に迷入例が認められなかったことから,臨床診断法として充分応用可能である。
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