Radical Polymerization Reaction of Styrene Catalyzed by β-Aminoketonato Complex of Iron

2011 
アセチルアセトンと第一級アミンである N, N-ジエチルエチレンジアミンの脱水反応により β-アミノケトン(1-H)を合成した.化合物 1-H を塩基で処理した後,塩化鉄(II)あるいは臭化鉄(II)と反応させることで,β-アミノケトナト配位子が三座で配位した鉄錯体(2-Cl および 2-Br)を黄色固体として得た.β-アミノケトナト配位子を有する鉄錯体の構造解析を行った結果,β-アミノケトナト配位子の三つの配位原子と鉄原子は同一平面上に存在する構造であった.鉄錯体 2 と有機ハロゲン化物を開始剤に用いたスチレンのラジカル重合反応を行った.反応における鉄錯体および開始剤に含まれるハロゲンの影響を検討した.その結果,臭素配位子を有する鉄錯体(2-Br)と臭素系の開始剤である(1-ブロモエチル)ベンゼン(1-PEBr)を用いた場合,転化率の向上に伴い分子量の増大が観測された.得られたポリスチレンの末端解析およびこのポリマーを開始剤として用いたスチレンの重合を検討したところ,分子量の制御されたラジカル重合が進行していることがわかった.
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