Granular cell tumor of the parotid gland: Differential diagnositic features for granular cell tumors and oncocytomas.

2001 
背景:顆粒細胞腫は舌, 皮膚, 消化管などあらゆる部位に発生するが, 耳下腺に発生した顆粒細胞腫の報告はきわめてまれである. 今回, 耳下腺腫瘍の穿刺吸引細胞診にて好酸性腺腫を疑い, その後, 組織診にて顆粒細胞腫と診断された症例を経験したので, 両腫瘍の鑑別に必要な細胞学的特徴について比較検討した.症例:症例は66歳女性, 左耳下腺に1.5cm大の腫瘤を認め, 穿刺吸引細胞診を施行した. 顆粒細胞腫の特徴的所見は,(1) 腫瘍細胞が不定配列を示すこと,(2) 腫瘍細胞の結合性が弱く, 細胞が壊れやすいこと,(3) 細胞境界が不明瞭であること,(4) 核は偏在性で円形ないし類円形で軽度の大小不同を示すこと,(5) 細胞質内に豊富な顆粒を持つことなどで, 特に (1)~(4) の細胞所見は好酸性腺腫との重要な鑑別点と考えられた.結語:顆粒細胞腫はあらゆる部位に発生する腫瘍で, 耳下腺にも発生することを念頭におき, その細胞学的特徴を把握しておけば, 唾液腺に発生した顆粒細胞腫の診断も困難ではないと考えられた.
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