Investigation of reagents for overcoming apple self-incompatibility on pear fruit setting.

2009 
リンゴのS-RNase活性抑制による自家不和合性打破剤として開発された2種類のApple plus(No. 4およびNo. 6)について,ニホンナシ‘幸水’に対する効果を検討した.まず,‘幸水’の花柱タンパク質を調製し,そのRNase活性抑制に及ぼすApple plusの影響を調査した. Apple plus No. 4およびNo. 6は濃度依存的にRNase活性を抑制し,No. 4は0.1%,No. 6は1%添加で活性は半分程度にまで低下した.次に,両薬剤の自家受粉区の‘幸水’に対する着果促進効果を検討した. 開花0,1および2日前にNo. 4とNo. 6を0.1または0.5%で処理した結果,2週間後の着果率は20~100%と著しい着果促進効果があった.ただし,この時点での着果率は無受粉区で最も高かったことから,自家受粉区での着果も単為結果である可能性が高いと考えられた.このように,Apple plusには単為結果誘発作用もあることが示唆された.受粉後4週目における着果率はいずれも10~40%を示し,十分な着果促進効果が確認された.最も効果の高かった処理時期は開花1日前で,40%近くの着果率を示し,No. 4の効果が高かった.一方,果実肥大は全般的に劣っており,成熟期における果重は他家受粉果の70%程度であった.また,果実内の完全種子数も他家受粉果が2~7個だったのに対し,自家受粉果では0~3個と少なく,十分に不和合性が打破されなかったことを示した.
    • Correction
    • Source
    • Cite
    • Save
    • Machine Reading By IdeaReader
    8
    References
    2
    Citations
    NaN
    KQI
    []