Automatic Ultrasonic Inspection System for Steel Castings and Forgings

2005 
舶用エンジンに用いられるクランク軸は,長期間の繰 返し荷重に耐える必要があるため,表面および内部の品 質は厳しく管理する必要がある。組立型クランク軸は, 複数のジャーナル部とクランクスロー(以下,スロー) と呼ばれる偏心部を焼ばめして造られる(図 1)。このう ちスローは,高生産性の観点から鋳造で造られる場合が あり,独自の製造技術で品質のレベルアップを実施して いるが,重要部位の内部品質を保証する安定した検査が 求められていた。このニーズに対応するため,従来手動 による超音波探傷を行ってきたが,スロー自動超音波探 傷装置を開発し,小型から大型にわたる全機種に適用可 能とした。 スローはピンと呼ばれる円柱部とその周囲のフィレッ ト部およびそれを挟み込む 2つのアーム部から構成さ れ,その独自な形状のため,応力がピンフィレット部周 辺の狭隘部に集中する。従って,ピン周辺は詳細な探傷 が必要であるが,手動探傷する場合は長時間を要すると ともに,フィレットなどの 3次元曲面部位での安定探傷 には熟練者が必要である。今回開発した自動探傷装置の 適用により,重要部位を安定かつ短時間に探傷すること が可能となった。 1.1 装置概要 1.1.1 探傷方法 内部欠陥を探傷する手法としては,超音波探傷法が広 く適用されてきており,鋼材部門ではその形状に応じ て詳細に手法が規定されているものもある。 スローに対しても従来手動探傷を実施してきたが,よ り高品質の検査を実施すべく,スローピン周辺を図 2に 示す 3領域に分割して,各部ごとに専用の探触子を用い て探傷することとした。 1)ピン平行部 円柱部の表面であり,表層近傍は斜角探触子,深部は 垂直探触子を用いて探傷する。斜角探触子は,ピン平行 部の両側にあるフィレットとの境界近傍領域も併せて探 傷する。 各探触子は,ピン軸方向に往復走査され,1走査ごと に,周方向に一定ピッチで移動する。ピン走査機構がピ ンまわりを 1周すると,ピン平行部の全領域を探傷でき ることになる。 2)フィレット R部 ピン平行部の両側には,凹形状の 3次元曲面のフィレ
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