Functional skeletal muscle regeneration from differentiating embryonic stem cells

2008 
骨格筋前駆細胞の研究やその単離への胚性幹(ES)細胞の使用は、ほとんど進歩していない。これは、胚様体(EB)のin vitro分化の際には沿軸中胚葉の形成が少ないこと、また骨格筋前駆細胞を同定および単離するための信頼できる基準がないからである。本論文では、胚様体分化過程で転写因子であるPax3を発現させると、沿軸中胚葉形成およびこの集団内の細胞の筋肉形成能の両方が高まることを示す。しかし、Pax3で誘導した細胞の移植からは奇形腫が生じるので、この細胞集団内には未分化細胞がまだ残存していることが示される。沿軸中胚葉マーカーであるPDGF-受容体の存在、および側板中胚葉マーカーであるFlk-1の非存在によって細胞を選別することで、分化中の培養ES細胞から、かなりの筋肉再生能をもつ細胞集団が得られる。こうした細胞をジストロフィーマウスの筋肉内および全身に移植すると、収縮機能の高まった成体筋繊維が広範囲に生着するが、奇形腫が形成されることはない。これらの結果は筋ジストロフィー症治療にES細胞療法が有効であることを実証している。
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