Immunological and Protein Chemical Comparison of Ovotransferrin between Birds

1985 
ウシ血清トランスフェリンは分子量の異なる2つのポリペプチドから成っている.一方,血清トランスフェリンと同様に鉄結合能を持つ糖蛋白質オボトランスフェリンが鳥類の卵白中に存在する.本研究では,数種の鳥類の卵白からオボトランスフェリンを精製し,ウシ血清トランスフェリンにおいて見られる上記現象が鳥類のオボトランスフェリンや血清トランスフェリンにおいても見られるか否かを検討した.CM-およびDEAF-Sephadexカラムクロマトグラフィーを用いる方法と免疫吸着カラムクロマトグラフィー法によって異種の鳥類(ニワトリ,ウズラ,アヒル,ハト)の卵白からオボトランスフェリンを精製した.いずれの方法でも異種の卵白からオボトランスフェリンが単一の分子として得られた.このオボトランスフェリンをSDS-PAGEによって分析したところ,いずれも単一の分子量のもののみで,その分子量はニワトリ77,500,ウズラ75,100,アヒル76,500,ハト77,500であって,ウシで認められるような分子量の変異性はなかった.同一種内のオボトランスフェリンとトランスフェリンとは高い免疫類似性を示したが,異種間では顕著な差異があった.単円拡散法と免疫吸着カラムクロマトグラフィー法により求めた卵白中のオボトランスフェリン量,はニワトリ12.4±0.6%,ウズラ11.2±0.6%,アヒル1.6±0.6%,ハト13.0±1.3%であった.アヒルの値が特に低い.
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