On the Effects of Machine Oil Emulsiable Concentrate upon the Population Growth of Overwintering Arrowhead Scale, Unaspis yanonensis KUWANA

1977 
1) 1968年から1970年にかけて,マシン油乳剤の冬季散布がヤノネカイガラムシ越冬個体群のその後の増殖に与える影響を,野外実験によって検討した。2) 死亡介殼の混在率,つまり死虫率からみると,マシン油乳剤散布区では高濃度区でやや死亡介殼が多い傾向はあるが,無散布区に比べて目立った差はなかった。これが死亡介殼の早期脱落によるものかどうかは不明である。3) 散布後も残存した雌成虫(見かけの生存虫)をみると,産子する個体が無散布区にくらべて少ない。また,産子数も無散布区にくらべて少ない。したがって,マシン油乳剤は越冬雌成虫の死亡率を高めるばかりでなく,より強く次世代の増加をおさえることになる。4) 散布後の生存個体を解剖して卵巣をみると,4月上旬までは無散布区と変わりないが,中旬以降になると発育の進んだ卵の数が無散布区にくらべて少なくなる。
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