In vitro evaluation of mucolytic activities of some expectorants using porcine gastric mucin.

1988 
気道分泌物(痰)は高分子の糖蛋白を主成分とし,不均一でかつ非ニュートン流体であるため,その粘稠度の測定は非常に困難である.今回,粘液溶解性去痰薬の in vitro におけるスクリーニング法の考案を試みた.粘液としてブタ胃 mucin を tris-HCl緩衝液にて溶解し20%液として用い,被験薬(mucolytics)とpH7.0にて37°C,30分間インキュベートし,粘稠度はガラス板法と回転粘度計法により測定した.システイン系粘液溶解薬である acetylcysteine(10-3~10-1M)および ethylcysteine(10-3~10-1M)はガラス板法,回転粘度計法いずれにおいても同程度の強力な粘稠度低下効果が観察されたが,carbocysteine の作用はインキュベーション液の液性がpH7.0では認められず,pH6.0で発現した.蛋白分解酵素である α-chymotrypsin(0.1~10mg/ml)では両方法で同様に強い粘稠度低下効果が認められ,一方,bromhexine(3×10-4~3×10-3M)では効果が認められなかった.以上,ブタ胃 mucin を用いて粘液溶解性去痰薬の効果を in vitroにて明白に評価することができた.この場合,ガラス板法では,回転粘度計とほぼ同様な成績を得ることができ,必要サンプル量,測定時間,経費などを考慮すると多くの長所が認められた.
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