Less Memory Demand/Finite Element Analysis of Viscoelastic Fluid Flows.

2002 
大規模系を対象とする有限要素法を用いた粘弾性流体の流動解析において,低メモリ-型解析手法の開発はますます重要な課題となっている.本報では,係数マトリックスがブロックの集合体であり,そして各ブロックがそれぞれボックスから構成されていることに着目し,‘ボックス’型データ格納法という新しいデータ格納法(BOX法)を提案する.‘ボックス’とは,コンパクトで規則的な集合体の最小単位であり,マトリックス内の非零成分はすべてこのボックス内に格納される.この手法のメリットを最大限に引き出すためソルバーとして自乗共役勾配法(CGS法)を用い,BOX法を構成方程式に適用した.また,運動方程式・連続式に対し,連続性の拘束条件下で各速度成分と圧力を別々に解く分離型解法のPP法(Pressure Projection method)(Haroutunian et al.,1993)を適用した.本報では,両手法を組み合わせたBOX中PP法を粘弾性流体のダイスウエル流動解析に適用し,ワイゼンベルグ数We=150における解析結果を与え,また,従来型の分割型有限要素法と同等の結果が得られ,CPU時間ならびにメモリー使用量の改善が見られることを示した.
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