Effects of the Rotary Tilling and Ridge-making Implement on the Growth and Yield of Six-rowed Barley (Hordeum vulgare L.) in an Upland Field Converted from Paddy Field in Hokuriku Region

2012 
重粘な排水不良田におけるダイズ作の湿害軽減対策として開発された耕うん同時畝立て播種技術のオオムギへの汎用利用の可能性を検討することを目的として,収穫年で2008~2010年の3カ年において耕うん同時畝立て播種技術がオオムギの生育および収量に及ぼす影響を,畝立てを行わない慣行の表面散播と比較した.播種量は耕うん同時畝立て播種技術,表面散播がそれぞれ8,12 gm-2とした.その結果,RGRはNARを高く維持することにより播種後170日以降に,地上部乾物重は播種後200日以降に畝立て区が散播区より有意に高くなり,播種技術の違いによってオオムギの収量に有意差が認められた.また,耕うん同時畝立て播種技術は,稔実率が高く一穂整粒数が増加することと,越冬後の茎数の減少が抑えられて散播と同程度の穂数を確保することによって増収した.耕うん同時畝立て播種技術では,成畝によって地下水位面から畝上端までの距離が畝立てをしない場合よりも平均して4.8 cm高いため,積雪期間以降の土壌の粗間隙率が高く維持され,好気的であることが示唆された.従って,耕うん同時畝立て播種技術は,主に積雪期間以降の湿害発生を軽減することにより,越冬後の地上部生育量を確保し,また稔実率を高めることで増収していることが明らかとなった.
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