A case of rapidly increasing chondrosarcoma of the rib after biopsy

2011 
症例は67歳,男性.右前胸部の徐々に増大する腫瘤を主訴に来院した.右前胸部に直径80mm弾性硬の腫瘤を触知した.来院時胸部CTでは,右第9肋骨を中心に最大径70mmの骨破壊を伴う多房性嚢胞性の腫瘤を胸壁に認め,胸・腹腔内に突出していた.切開生検では,腫瘤内に粘稠度の高い液体が存在し,組織診・細胞診にて軟骨肉腫(Grade 1~2)と診断された.切開生検18日後のCTにて腫瘤は最大径73mmと明らかな増大を認めた.手術は,腫瘍と腫瘍からそれぞれ約2cmの距離をとって第8・9肋骨・横隔膜とともに広範囲胸壁合併切除し,メッシュを用いて胸壁再建を施行した.術後12ヵ月現在,再発の兆候を認めていない.切開生検後に急速増大を来たした1例を経験した.軟骨肉腫の治療では,生検の後に可能な限り早期の広範切除が重要と考えられた.
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