A CASE OF MULTIPLE ULCERS OF SMALL INTESTINE PRESENTED SPECIFIC MORPHOLOGY AND FOLLOWED PECULIAR COURSE

2006 
特異な形態および経過を示した,多発する小腸潰瘍の1例を経験した.症例は48歳,男性.腹痛,下血を主訴に当科紹介.腹部全体に膨満と筋性防御が認められ,画像上小腸の拡張と腹水あり,汎発性腹膜炎疑いにて緊急手術を施行.開腹するに, Treitz靭帯から60~100cmの小腸に多発する鮮赤色の縞状斑が存在し,同部位腸間膜側に非連続性に多発する浅い潰瘍が存在,約50cmを切除.病理は粘膜と粘膜下層の出血,壊死が顕著で,小血管特に細静脈の血管炎と循環障害に基づく変化であった.術後,食事開始にて発熱,下血,下痢,腹痛などの症状が出現.成分栄養投与,プレドニゾロン20mg/dayの内服を開始したところ改善し,術後3カ月で退院した.血管炎が小血管にみられたことより,全身性血管炎に伴う小腸病変を検索したが,原疾患は特定できなかった.非特異性小腸潰瘍の一因として,今回のような微小な血管炎の関与が示唆される1例であった.
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