A CASE OF TRAUMATIC DIAPHRAGMATIC HERNIA DUE TO SURFBOARD INJURY
2001
症例は35歳男性.サーフィン中に転倒して急激に呼吸困難をきたし,ショック状態で搬送された.左胸壁より消化管が脱出し,さらに画像診断にて横隔膜ヘルニアをも認め,直ちに緊急手術を施行した.左横隔膜に大きな裂傷があり,同部から左上腹部の腹腔臓器が胸腔内に脱出.さらに胃前庭部が体外に脱出し,胃体上部前壁裂傷,左肺裂傷も合併していた.それぞれを修復.術後45日目に軽快退院となった.受傷機転は,転倒時サーフボード裏面のフィンが胸壁から横隔膜を通って腹腔まで貫通したためであった.サーフボード外傷は軽微なものが多いが,本症例は重傷であり,横隔膜ヘルニアの原因という観点からも極めて稀な1例であった.
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