A CASE OF PELVIC AGGRESSIVE ANGIOMYXOMA WITH PREDOMINANT SUBSEROSAL DISEASE TYPE EOSINOPHILIC GASTROENTERITIS

2000 
好酸球性胃腸炎および仙骨前面骨盤腔に発生した侵襲性血管粘液腫を同時に合併した症例を経験したので報告する.症例は49歳の男性で主訴は腹痛.末梢血で白血球が14,400/mm3,好酸球が34%, lgE280U/mlと高値であった.胸部CTでは右胸水と食道壁の肥厚を認め,腹部骨盤部CTは小腸壁の肥厚と腹水を認め、会陰部から骨盤腔に境界明瞭な径9cmの充実性腫瘤を認めた.骨盤部MRIは膀胱と精嚢の背側にT1強調画像で低輝度, T2強調画像で不均一な高輝度を示す腫瘤を認め周囲とは明瞭であった.穿刺した胸腹水は多数の好酸球を認め細胞診ではclass 2で,骨盤腔腫瘍の針生検では線維成分の多い筋成分としか診断が得られなかった.腹水と骨盤腔腫瘍との関係ははっきりしないまま全麻下で腹会陰式骨盤腫瘍切除術と浮腫のある小腸を一部切除した.骨盤腫瘍は弾性軟で割面はゼラチン様で大きさ17×13.5×8cmであった.病理組織所見は骨盤腔腫瘍の組織は多様性の線維粘液組織の多い侵襲性血管性粘液腫で,小腸は粘膜下から漿膜にかけて好酸球浸潤を認める好酸球性胃腸炎のpredominant subserosal layer disease typeと考えられた.自験例は術後2年5カ月が経過するが現在両疾患とも再発は認めておらず,術後好酸球増多症は自然緩解した.病理学的には侵襲性血管粘液腫に好酸球浸潤を認めなかったことより,好酸球性胃腸炎と侵襲性血管粘液腫との因果関係ははっきりしなかったが,極めて稀な2疾患が同時に認められたものと判断した.今後長期にわたる充分な経過観察が必要と思われる.
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