A Case of Simultaneous Presence of Malignant Lyniphoma and Adenocarcinoma of the Stomach
2004
胃悪性リンパ腫と早期胃癌の共存例は非常にまれである. 病理組織学的に興味が持たれ, 文献的考察を加え報告する. 症例は63歳の男性, 慢性肝炎 (HCV+), 胃潰瘍で, 内科治療中であった. 胃内視鏡生検にて胃幽門部にIIc (adenocarcinoma), 胃体上部に悪性リンパ腫を診断され, 胃全摘術を施行した. 切除標本の全割病理組織学的検索では胃悪性リンパ腫は表層型で, 胃全体に散布しており6病変認められた. しかも, そのうちの2病変に相接してtubular adenomaの存在もみられた. 深達度はsmでLSG分類ではdiffuse lymphoma, medium sized cell type, B cellであった. 一方, 胃癌は幽門部後壁小彎側に存在しIIc, 深達度はm, 組織型は中分化腺癌 (tub2) であった. 胃粘膜よりHelicobacter pyloriが証明された. リンパ節転移はなく, 両者は全く別々に離れ存在していた.
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