Cytological and cytomorphometrical characterization of abdominal reactive mesothelia in various disorders

2010 
目的 : 本研究の目的は, 循環障害, 肝硬変, 癌性腹膜炎, 腹膜透析の各疾患群において, 腹腔内に出現する反応性中皮の細胞学的および形態計測上の特徴を明らかにすることにある.方法 : 腹水 67 例 (循環障害 7 例, 肝硬変 25 例, 癌性腹膜炎 35 例) と腹膜透析液 9 例を用い, 各疾患群における反応性中皮の出現様式と形態計測結果について比較検討した.成績 : 反応性中皮の出現様式では, いずれの疾患群でも単個と細胞相接や窓形成を示す 2∼4 個までの小集塊が主体 (94.6∼98.6%) を占めた. 平均細胞面積は, 腹膜透析液中にみられる反応性中皮が 165.2μm2と最も大きく, 続いて癌性腹膜炎 145.8μm2, 肝硬変 123.9μm2, 循環障害 119.2μm2の順であった. 平均核面積は, いずれの疾患群でも 50μm2前後に集中しており, 標準偏差は細胞面積が核面積よりも有意に大きかった.結論 : 腹腔に出現する反応性中皮の基本的な細胞所見は, 細胞の大小不同にかかわらず, 核の大小不同が乏しく, 孤立性から小集塊状に出現する点が特徴と考えられる. このような反応性中皮の特徴を理解することは, 体腔液細胞診の診断精度の向上に寄与するものと考えられる.
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