A Case of Familial Polyposis Coli Associated with Colorectal and Gastric Cancer

1994 
家族性大腸ポリポーシス(以下FAP)に多発性大腸癌と胃癌を合併し,同時切除した1例を経験した.症例は58歳,男性.便秘と貧血を主訴として来院し,諸検査にて直腸癌と胃癌の重複癌を認めた.直腸癌に対し骨盤内蔵全摘術を施行したところ切除腸管に直腸癌の他にびまん性にポリープを認めたたあFAPと診断し,大腸全摘術を追加した.ポリープは非密生型で直腸癌は最も下縁に位置し,下行結腸から直腸にかけて癌化を伴うポリープが散在した.胃病変は前庭部小弯前壁のBorrmann 3型胃癌で,胃亜全摘術を施行した.組織学的には直腸癌はadenocarcinoma muconodulareで,癌化したポリープはいずれもcarcinoma in ade-nomaの所見であった。FAPは癌化率が極めて高いうえに上部消化管病変を伴うことが知られている.本症例はFAPに多発性大腸癌と胃癌を同時に合併した稀な症例と思われた.
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