Surgical treatment for stage IV esophageal cancer.

1986 
食道癌取扱い規約によるstage IV食道癌は, 他の病期の食道癌に比べ予後の面でばらつきが多い.stage IV食道癌の切除例114例について, 各因子別に予後を検索し, 外科治療の適応と有効性について検討した.その結果, stage IV食道癌全例の累積5年生存率は4.7%で, a単独因子で規定されるものはn単独因子で規定されるものより予後は不良であった.また, n単独因子例では, 転移リンパ節個数5個未満のもの, 腹部単独転移例が予後は良く, 頸部・上縦隔リンパ節転移陽性例は予後不良であった.また, stage IV食道癌の亜分類を試みた結果, 現時点では深達度a2以下でリンパ節転移度の低いstage IV食道癌例に対し, 外科治療は有効と思われた.
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