Gastric Tube-Pulmonary Fistula after Esophageal Reconstruction Treated by Endoscopic Fibrin Glue Injection: A Case Report.

2001 
食道癌術後に発生した食道胃管吻合部肺瘻を, 内視鏡的フィブリン糊注入により治癒せしめた症例を経験した. 症例は60歳の男性. 胸部中部食道癌に対し右開胸開腹, 胸部食道亜全摘, 胸腔内食道胃管吻合術を施行した. 術後経過は良好で術後8日目の上部消化管造影でも異常を認めず経口摂取を開始した. 左噴門リンパ節に転移を認めたため術後21日目から5日間化学療法を施行し, 34日目に退院した. 術後3か月目より発熱, 咳嗽が出現し, 肺炎, 肺膿瘍と診断された. 上部消化管造影で食道胃管吻合部から肺内へ瘻孔が造影されたため, 肺瘻と診断した. 絶飲食, 抗生剤投与により肺の炎症は消退したが瘻孔は閉鎖しなかったため, 内視鏡的にフィブリン糊を注入した. その後, 瘻孔は閉鎖し, 注入後6日目より経口摂取を開始し, 2年後も瘻孔の再発を認めない.
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