A case of chronic encapsulated intracerebral hematoma treated by endoscopic hematoma evacuation

2008 
内視鏡下血腫除去術で良好な経過をとった慢性被膜化脳内血腫(CEIH)を経験したので報告する.症例は60歳女性,意識障害と右片麻痺で発症した.左被殻出血と診断し,保存的治療を行ったが,発症18日目に意識障害が進行し,血腫の増大がみられた.脳血管撮影では明らかな異常所見なく,21日目に内視鏡下血腫除去術を施行した.亜急性期の血腫がみられ,被膜は肉芽組織であった.術後,意識障害は改善した.CEIHの発症原因は不詳であるが,治療は形成過程に被膜が関与している可能性があり,また,海綿状血管腫の合併例もあることから,開頭による被膜を含めた摘出術が行われている.本症例の如く,脳血管撮影で明らかな血管奇形がなく,新たな出血を繰り返す症例でなければ,内視鏡下血腫除去術はCEIHに対して低侵襲で,有効な治療法であると考えられた.
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