A Trial Introduction of Practice Program of Gene Analysis to Dietitian Training Education

1999 
栄養士養成教育の一環として, 遺伝についての理解や関心の向上を目指し, 学生各自が自分の遺伝子を解析する実習の導入を試みた。毛根より抽出したDNAを試料として, CYPIA1遺伝子をPCR-RFLPで解析するこのプログラムを平成8~9年度に実施し, アンケートの回答を併せて評価した。実習への参加は, プライバシーの問題が生じる可能性を説明し, 自由意志に委ねたが, 全員が参加した。75%以上の学生が遺伝子型を判別できた。A (m1/m1) 型及びB (m1/m2) 型の頻度はそれぞれ約45%であり, 喫煙関連型肺癌のハイリスクグループとされるC (m2/m2) 型は約10%だった。遺伝子型が判定不能な例では, 目的とする340bp断片がホットスタートPCRで増幅される場合がある一方, 試料中へのPCR阻害活性の混入を示す例もあった。アンケートの回答からは, 血液等に比べ, 毛根は抵抗が最も小さい試料だった。実習の印象に関して否定的な回答はほとんどみられず, 本プログラムは学生に好意的に受け入れられていると判断した。健康に不利な遺伝子を持つことが実習の場で公開されることに関しては,「抵抗がある」という回答はA型とB型を併せた群では51%であった。しかし, C型ではこれより有意に低い21%に過ぎず, また「抵抗がある」と答えた場合でも, 実習への印象は好意的だった。以上よりCYPIA1遺伝子は実習対象としての適格性を備えている可能性があり, 本プログラムの持続的な実施に向けて足掛かりが得られたと結論される。
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