Long-term Observation for Space Closing of Maxillary Incisors with Severe Alveolar Bone Loss by Fixed Minor Tooth Movement Appliance. A Case Report.

1999 
この報告は重度な歯槽骨吸収を伴った上顎切歯のスペースクロージングを固定性の小矯正装置を用いて改善した長期臨床例である。患者は47歳の女性であり, 重度な骨吸収を伴う上顎前歯部の病的移動を主訴として来院した。口腔内診査の結果, 大部分の歯に歯周支持組織の破壊が認められた。歯周初期治療後にエラステイック材料を用いた簡易な固定性小矯正装置によってスペースクロージングを行った。スペースクロージング後, 上顎前歯部の残存する深い歯周ポケットに対してフラップ手術を行い, さらに金属性舌面板を接着し永久固定を施した。スペースクロージングならびにフラップ手術後1年間は1カ月の1回, その後は3~6カ月の1回のメインテナンスケアーを行い, 約13年間のプロービングデプスと歯槽骨は良好な状態で安定している。以上の治療経過から, 歯周支持組織が骨破壊を伴う上顎切歯部のスペースクロージング 53著しく減少した患者に対して簡易な固定性矯正装置で上顎前歯の病的移動を改善することができた。この改善された位置はプラークコントロールを容易にし, 長期間の予後も良好である。
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