A Case of Signet Ring Cell Carcinoma of the Vermiform Appendix diagnosed as Acute Appendicitis at the Onset
2010
症例は59歳の男性で,右下腹部痛を主訴に来院した.右下腹部に筋性防御,反跳痛を認め,WBC 18,870/mm3,CRP 12.3 mg/dlと炎症所見も上昇していた.CTでは辺縁が強く造影される腫大した虫垂が確認されたことより急性虫垂炎と診断し,虫垂切除術を施行した.病理組織学的検査で,虫垂根部を中心に印環細胞癌を認めたため,第21病日,回盲部切除術(D3郭清)を施行した.術後に化学療法を6か月行い,その後外来にて経過観察中であるが,初回術後18か月経過した現在も無再発生存中である.原発性虫垂癌は比較的まれな疾患であり,特に印環細胞癌の報告例は極めて少ない.本症例のように術後の病理組織学的診断で初めて診断されることが多いため,急性虫垂炎においては切除標本の積極的な病理組織学的診断が重要であり,癌の診断がなされた場合には,その組織学的病期に応じて適切な追加切除や化学療法が考慮されるべきである.
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