A CASE OF TUBERCULOUS SPLENIC ABSCESS
1998
胆嚢摘出術施行後の不明熱を契機に発見された結核性脾膿瘍の1例を経験したので報告する. 症例は54歳女性,主訴は発熱と右季肋部痛であった.急性胆嚢炎の診断にて胆嚢摘出術を施行した.術後8日目に37°C台の熱が出現,その後の発熱が続いた.腹部超音波検査,腹部CTで脾臓内に多発性低エコー領域を認めた.抗生物質を投与したが解熱せず,腹部超音波検査および腹部CTで病変の増大傾向を認めた.多発性脾膿瘍の診断にて脾臓摘出術を施行した.病理組織検査にて結核性類上皮性肉芽腫と診断された. 結核性脾膿瘍は極めて稀な疾患であり,本邦では自験例を含め7例の報告がみられるのみであり,うち死亡例は2例であった.
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