分枝膵管に非連続性にcarcinoma in situ を合併した主膵管型intraductal papillary mucinous tumor の1例

2004 
症例は62歳の男性で, 上腹部痛, 腹部膨満感を主訴に, 近医を受診した. 血清アミラーゼが403U/lと高値で, 腹部超音波検査で主膵管の拡張を指摘され, 当院紹介入院となった. CTでは主膵管の拡張と膵頭部の主膵管内腔に10mmの乳頭状隆起性病変を認めた. ERCPでは主膵管は体部まで著明に拡張し, 乳頭の開大と, 乳頭部近くの陰影欠損を認めた. 病変部の生検, 膵液細胞診では悪性の所見は得られなかった. 主膵管型IPMTの診断で, 幽門輪温存膵頭十二指腸切除術を施行した. 病理組織診断で主膵管型intraductal papillary adenoma with moderate to focal severe atypiaと診断された. 分枝膵管末梢に, 主病変とは非連続性にcar-cinoma in situを認めた. IPMTに早期膵癌を合併した症例は極めてまれであると思われたので報告した.
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