A case of idiopathic portal hypertension complicated with iliopsoas hematoma and rectus sheath hematoma

2010 
58歳女性.特発性門脈圧亢進症にて加療中.慢性腎不全のため長期血液透析歴あり.他院での血液透析中に吐血し,当科へ搬送された.上部消化管内視鏡検査にて胃体上部小弯静脈瘤より湧出性出血を認め,O-ring結紮で止血を図った.その後,難治性の鼻出血を生じ,窒息が危惧されたため,気管内挿管,呼吸器管理とし,後日気管切開術を施行した.術後貧血の進行を認め,気管切開部からの出血を疑ったが,出血は認められなかった.臍周囲に硬結性腫瘤を触知し,腹部CTを撮像したところ,両側腸腰筋,腹直筋内に広範な血腫を認め,特発性腸腰筋血腫,腹直筋血腫と診断した.保存的に加療したが,出血性ショックから肝不全へ進行し永眠された.肝疾患患者では鼻出血や歯肉出血などの出血傾向を呈することが多いが,筋肉内出血をきたすことはまれである.肝疾患患者で原因不明の貧血進行や腹部症状を認めた場合は,腸腰筋,腹直筋などの筋肉内出血も念頭に置く必要がある.
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