Systematic Review of the Frequency of “Thinness” among Children and Adolescents in Japan

2004 
国民栄養調査によると, BMI18.5未満の低体重者が特に若年女性において増加傾向にあり, またその傾向の低年齢化が指摘されている。これまで特定の集団においてその実態を調査したものはいくつかあるが, 系統的にそのような現状を整理した先行研究はない。そこで我が国において1995~2002年に報告された研究に関して, 国内主要雑誌14誌のハンドサーチと医学中央雑誌データベースにより, 系統的な文献収集及びレビューを行った。そして,「やせ願望」や「ダイエット」などに関して, 多数の論文で報告されていた項目を詳細に検討した。さらに研究デザインや「やせ」の評価方法について, 今後の研究を進めるにあたっての検討課題を考察した。系統的なレビューの結果, ハンドサーチからは9件, 医学中央雑誌からは14件の文献が抽出され, 重複を除く21件を今回の該当文献とした。研究デザインは, コホート研究1件を除き全て横断研究であり, また対象は思春期が殆どであった (19件)。研究によって「やせ」の評価方法が異なっていたため, 統合的に定量的解析を行うことは困難であった。一方で「やせ願望」や「ダイエット」については, 男子と比べ女子においてその傾向が強かった。適正に体型を評価している者は女子の方で少なく, やせているにもかかわらず「太っている」と評価した者が思春期女子で約15%いた。さらに, やせている者やダイエット経験者において不整月経者や骨密度の低い者が多いと報告されていたことから, 誤ったダイエットなどにより健全な心身の発達に悪影響が及ぶことを防ぐためにも, 正しい食習慣や食事観の確立を狙った栄養・食教育プログラムが早期に実施されることが望まれる。
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