Cytokine production by peripheral blood lymphocytes and their LAK cell activity in patients on short- or long-term hemodialysis.

1993 
透析患者の末梢血リンパ球 (PBL) 機能について検討した. 対象は透析開始3年以内の透析導入および透析安定群, 10年以上の長期透析群, そして腎機能正常な対照群である. 検討項目は, PBLまたはLymphokine-activated killer (LAK) 細胞によるサイトカイン (IFN-γとTNF-α) 産生能と, 末梢血モノサイトのInterleukin-1 (IL-1) 産生能, そしてLAK細胞活性である. 透析開始3年以内の群では, 対照群に比して, LAK活性とIL-1産生能が有意に低下し, LAK細胞によるIFN-γ産生能も低下傾向を示した. Interleukin-2 (IL-2) 刺激PBLのIFN-γおよびTNF-αの産生量に関しては症例によりバラツキが大きく, 透析患者の両群いずれにおいても, 対照群との間に有意な差は見られなかった. 両サイトカインのともに産生量の低下した症例の割合が対照群に比べ3年以内の群で多かったが, 統計学的には有意な差は認められなかった. 一方TNFとIFNの産生量の多寡に関して相関が認められた. 従ってIL-2刺激により誘導されるLAK活性が低下している等の結果から, 透析3年以内の群において, IL-2に対するPBLの反応性の低下した症例の存在が示唆された.以上より, 我々の測定した免疫のパラメータに関するかぎり, 透析導入3年以内の患者においては免疫能の低下が認められるが, 10年以上の長期透析患者の免疫能は改善し, 健腎対象群のそれとに差異が認められなかった.
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