Problems in Ambulatory Practice Relating to Laryngeal Tuberculosis : A Case Report

2011 
喉頭結核は現在,結核の0.1~0.2%にすぎないが,年間40例近い患者を認めており,耳鼻咽喉科外来診療において忘れてはならない疾患である。今回,喉頭結核症例を経験し耳鼻咽喉科外来診療の問題点について考察したので報告する。症例は52歳,男性。主訴は嗄声。声門下腫瘍の診断にて,近医耳鼻咽喉科より当科紹介となった。喉頭内視鏡検査にて左声帯から声門下に白色,壊死状の病変を認めた。生検結果,喀痰検査結果より,喉頭結核と診断し,結核専門病院へ紹介となった。耳鼻咽喉科外来診療における喉頭結核の問題点として,接触者の感染があげられる。喉頭結核は肺結核とともに感染性結核の代表的な疾患であり,耳鼻咽喉科外来診療では診察室の環境や喉頭内視鏡による患者の咳など,結核の感染リスクを増大させる要因も多い。本症例診断後,接触者検診を行ったが,感染者は認めなかった。しかし,本症例の診察において結核に対する十分な感染予防策はなされておらず,今後,結核を疑う患者に対しては十分な感染予防策が必要と思われた。また,本症例を経験後,内視鏡消毒の履歴管理を開始し,内視鏡や内視鏡室内での接触者の追跡調査ができるよう対策をとった。
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