Changes of bone marrow arteries with aging

1999 
いわゆる老年性貧血の発生機序の一端を解明する目的で, 東京医科大学第二病理学教室の剖検症例の中から168例について一定の基準で新たに作成した骨髄組織標本を用いて骨髄の脂肪組織面積と骨髄栄養動脈の内腔断面積を測定して年齢との関連について検討を行った. その結果, 加齢に伴い骨髄の脂肪髄化は進行し, 60代以降は骨髄面積全体の50%以上を占めていた. 有核細胞数は60代以降に有意な減少 (p<0.01) を認めた. 更に, 骨髄栄養動脈の内腔断面積は同じく加齢と共に徐々に減少を示し, 60歳を越えると20歳代に比し18~26%減少してくる事が判明した. また, 脂肪髄面積と骨髄栄養動脈の内腔断面積との間には有意な負の相関 (r=-0.228; p<0.001) を認めた.加齢に伴う動脈硬化性変化が骨髄においても著明に認められた事は, 造血機能への影響も無視できず, 老年性貧血の発生要因の一つになり得ると考えられる.
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