A case of adenomyoepithelioma of the breast.
1998
乳腺adenomyoepitheliomaは, 乳管上皮および筋上皮細胞の増殖からなるまれな乳腺良性腫瘍である. 今回われわれは穿刺吸引細胞診で癌との鑑別に苦慮した1例を経験したので, その細胞学的特徴について文献的考察を加え報告する.症例は58歳女性.左A領域に長径1.5cm大の不整形の腫瘤が触知され, 乳房超音波検査にても悪性腫瘍が疑われた. 穿刺吸引細胞診では採取されている細胞量が豊富で, 細胞の重積性, 筋上皮細胞が不明瞭であるとの所見からclass 3と診断した. 切除生検検体で組織学的にadenomyoe-pitheliomaの診断が得られた.本腫瘍にみられる筋上皮細胞は, 他の乳腺良性疾患にみられるような上皮細胞集塊辺縁の裸核状細胞とは異なり, 多角形核とライトグリーンに淡染する大型の胞体を有し, 集塊状となって出現する. 本例診断のためには, 特異な出現様式および細胞像を示す上皮様細胞を, 筋上皮細胞と認識することが肝要で, その特徴を認識することにより穿刺吸引細胞診でのadenomyoepitheliomaの診断は可能と考えられる.
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