In Search of a Bill of Fare for Patients in Chemotherapy

2011 
がん化学療法時における栄養管理の意義は,十分な栄養投与により患者の栄養状態を改善し,治療効果を上げることにある。今回,がん化学療法中の入院患者の味覚や嗅覚の変化および嗜好をアンケート調査し,食欲不振時にも摂取できる食品や調理法を取り入れた化学療法患者に対する献立「化学療法食」を検討した。 対象者109名中102名 (94%) から回答が得られた。がん化学療法中の食欲低下は66%の患者にみられ,その中で85%の患者が食欲不振を訴えた。嗅覚では29%が魚料理の臭いが気になると回答し,温料理で62%が感じ方が強くなると回答した。食べ易い料理には果物,麺類,果汁等が,食べ難い料理には肉・魚料理,白飯,煮物等があげられた。味付けではケチャップ味は44%が食べ難いと回答したが,醤油味を食べ難いと回答したのは6%と少なかった。料理を食べ易くする為の工夫としては,ふりかけ類の使用が38%と最も多かった。 結果を基に,8日間サイクルの化学療法食を作成した。朝食は和食,パン食の選択制とし,食べ易いの回答が多かった味付けご飯や寿司,麺類,サンドイッチ,果物等を多く取り入れた。これまでに47名の患者に提供し,平均喫食率は主食,副食共に7割以上であった。今後も調査を継続し,より多くの患者が喫食できる化学療法食を確立していきたい。
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