A CASE OF SPLENIC SARCOIDOSIS

比較的稀な脾サルコイドーシスの1例を経験したので報告する.症例は81歳女性. IL2Rの上昇と腹部CTで脾のlow density massを認め,悪性リンパ腫を疑われ手術目的で入院となった.入院時自覚症状はなく,血液生化学所見ではβ2-MG 3.8mg/l, IL-2R 1,020U/mlと上昇を認めた.超音波検査では脾内に径17mm大のlow echoicで周囲との境界明瞭な腫瘤を, CTでも径2 cm大のlow density massを計3個認めた.脾原発悪性リンパ腫を疑い確定診断目的で脾臓摘出術を施行した.摘出した脾には最大2 cmの黄白色の腫瘤を計4個認め境界は明瞭であった.病理組織学的には,多数のLanghans型巨細胞を伴う粟粒大の類上皮肉芽腫を認めたが, Ziehl Neelsen染色で結核菌陰性, Hodgkin細胞も認められず,結核菌感染やHodgkin病は否定され脾サルコイドーシスと診断した.