Improvement of pulmonary function after lobectomy in two cases of lung cancer

肺気腫を合併した低肺機能の肺癌2症例に対し肺葉切除を施行した.症例1は65歳, 男性.右S2原発の扁平上皮癌に対し, 右上葉切除, ND2aを施行した.術後3ヵ月で, 1秒量は術前860mlから術後1, 100mlに, Hugh-Jones分類はII度から1度に改善した.症例2は64歳, 男性.右S1原発の扁平上皮癌に対し, 右上葉切除, ND2aを施行した.術後3ヵ月で, 1秒量は術前790mlから術後1, 300mlに, Hugh-Jones分類はII度からI度に改善した.2症例は, ともに術前の胸部CTで右上葉に著しい気腫性変化を認め, さらに, 血流シンチでも右上肺野の著明な血流低下を認めた.右上葉肺切除により肺容量減少術の効果が得られ, 肺機能が改善したものと考えられた.