A Case Report of Synchronous Squamous Cell Carcinoma of the Esophagus and Renal Pelvis.

1992 
食道と腎孟の同時性扁平上皮癌症例を経験したので文献的考察を加え報告する.症例は78歳の男性で, 50歳時に急性腎炎の既往あり. 心窩部不快感を主訴とし近医受診, 食道癌の診断となり当科転院. 術前検査の腹部CTで左腎上極に腫瘤陰影を認め, 同時性重複癌か食道癌の孤立性腎転移の診断で手術 (非開胸食道抜去術, 経腹腔的根治的腎摘除術) を施行した. 摘出標本の食道は深達度smの中分化型扁平上皮癌で, 脈管侵襲はly, vともに陽性, 腎では実質内に増殖する高分化型扁平上皮癌を認めた. 食道癌の孤立性腎転移との鑑別が問題となったが, 腎腫瘍近傍の腎孟移行上皮に高度の異形性を認め, 腎孟原発扁平上皮癌と判断した. 術前の尿沈渣で扁平上皮を認めたことから, 扁平上皮化生をおこした移行上皮が癌化したものと推論された.腎孟扁平上皮癌は両側性のこともあり注意深い経過観察が必要であるが, 術後2年の現在も再発の徴候なく健在である.
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