Analysis of Female Diseases of Anal Region

1990 
女性の肛門疾患の特徴をわれわれの施設の統計から検討した.1989年までの外来統計によると男女比の平均は1.6 : 1であるが, 次第に女性の増加傾向が見られた.肛門の3大疾患の頻度は外来, 手術例とも男性では痔核, 痔瘻, 裂肛, 女性では痔核, 裂肛, 痔瘻の順であり, それぞれの疾患の手術率に男女差はない.1987年までの4年間の手術例 (痔核 : 男684例, 女698例, 裂肛 : 男70例, 女101例, 痔瘻 : 男685例, 女161例) の検討によると, (1) 女性の痔核手術の76.5%, 裂肛手術の64.4%, 痔瘻手術の56.7%に出産の既往がある, (2) 手術となる年代には男女差がなく, 痔核, 裂肛は50代, 痔瘻は30代にピークがある, (3) 術前に便秘症状を有したものは女性に多い, (4) 女性には痔核手術例では痔核の4箇所以上の切除を必要とした切除部が多いものが15.5%と多く, 痔瘻手術例では単純なタイプの低位筋間痔瘻が全体の81.4%を占め, 裂肛では肛門ポリープの合併したものが31.7%にみられた.
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