Clinical Study of Cervical Lymph Node Metastasis in Maxillary Cancer Patients

2008 
目的: 上顎洞癌は頸部リンパ節転移を来しにくいとされ, リンパ節転移についての報告は少ない. 今回上顎洞癌頸部リンパ節転移症例の臨床的検討を行った. 対象は1978年~2003年に治療を行った上顎洞扁平上皮癌治療例のうち, 局所再発を認めた9症例を除く157例 (男102, 女55) で, 頸部リンパ節転移は29例に認めた. これらの症例について, 頸部リンパ節転移の1) 頻度, 2) 予後, 3) 原発巣浸潤部位, 4) 遠隔転移との関係を検討した. 1) T1, T2は転移を認めなかったが, T3が73例中10例 (14%), T4が76例中19例 (25%) に転移を認めた. 2) 5年死因特異的生存率はN(-)が63%, N(+)が18% (p<0.01) であった. 3) 後壁浸潤のある126例中29例 (23%) に転移を認め, 後壁浸潤のない31例は転移を認めなかった (p<0.01). 4) N(+)29例中9例 (31%), N(-)128例中11例 (9%) に遠隔転移を認めた (P<0.05). 上顎洞癌の後壁浸潤例は頸部リンパ節転移に注意が必要である. また, N(+)症例は遠隔転移が多い為, 化学療法等の併用を今後は考えている.
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