A Clinicopathological Study of Poorly Differentiated Adenocarcinoma of the Colon and Rectum.

1993 
過去10年間に経験した大腸癌切除例576例中, 低分化腺癌は41例 (7.1%) であった.この低分化腺癌41例の臨床病理学的特徴を同時期の高・中分化腺癌と比較検討した.低分化腺癌は高・中分化腺癌に比べて右側結腸に多く認められ, 壁深達度でも深く浸潤した症例が多かった.またリンパ節転移陽性率は70.7%, リンパ管侵襲陽性率は65.9%と高・中分化腺癌に比べ有意に高かった.しかし肝転移, 腹膜播種転移の頻度には両者に差は認められなかった.低分化腺癌にはstage Iが認められなかったため, 高・中分化腺癌のうちstage I症例を除いた治癒切除例の予後を両者で比較すると, 若干低分化腺癌で不良であったものの明らかな有意差は認められなかった.したがって低分化腺癌は進行例が多いものの, 治癒切除により高・中分化腺癌と同等の予後が期待できると思われた.
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