A CASE OF SARCOIDOSIS WITH DIABETES INSIPIDUS

1962 
われわれは最近尿崩症を伴なつたサルコイドージス(サと略す)の1症例を経験した. 23才の男子会社員で,偶然両側肺門リンパ節腫脹を発見され,ほゞ同一時期にブドウ膜炎及び尿崩症を呈して来た.サの診断の目的で行なったリンパ節生検の結果,サの所見は得られなかったが,アメリ力抗原(サ脾)によるKueim反応は陽性であり,臨床的にサと診断しうると考える.尿崩症の診断はカーター・ロビンス試験及ぴニコチンテスト,アトニンテスト, water-deprivation test, free water clearanceによりなされている.本例の尿崩症は,下垂体後葉を主体とするサ病変によつて生じたものと考えられる.本例においてはステロイド療法によりブドウ膜炎及び両側肺門リンパ節腫脹は改善したが,尿崩症には改善がみられなかつた.尿崩症を伴なったサは極めて稀であり,文献的に現在迄26例が報告されているにすぎず,本例は本邦第1例と考えられる.サは全身性疾患であることを考慮し,単に呼吸器系のみでなく,神経系や内分泌系領域にも関心を向けるべきであると考える.
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