Sleep-related breathing disorders in patients with brainstem and cerebellar infarction-Quantitative analysis of respiration-

1996 
脳幹・小脳梗塞における睡眠時呼吸障害を検討するため, 慢性期脳幹・小脳梗塞45例を対象にPSGを施行, 障害部位別に呼吸パターンの分類およびkurtosisを用いた呼吸リズムを定量解析した.睡眠時無呼吸症候群 (SAS) の出現頻度を検討したところ大脳皮質梗塞の78.3%であるのに比し, 中脳梗塞では20.0%, 橋梗塞25.0%, 延髄梗塞37.5%に認め, 大脳皮質梗塞および延髄外側梗塞 (LMI) では中枢型無呼吸が閉塞型より多くみられた.SASのうちCheyne-Stokes type respirationを呈したものは大脳皮質梗塞18例, 中脳梗塞1例, 橋梗塞4例に認め, LMI6例ではcluster type breathingを呈した.非周期性呼吸の異常呼吸例はLMIの10例で緩徐呼吸7例, 頻呼吸3例, 不規則呼吸9例であり, それぞれの組み合わせによる呼吸パターンの混在例がほとんどであった.呼吸リズム定量解析を行なうと, LMIでは全睡眠段階において呼吸リズムの不規則化がみられ, とくにHorner症候群を伴なう例では顕著であった.高度の嚥下障害を伴ない急性期に呼吸停止に至り救命しえた例の慢性期では, 不規則な頻呼吸が特徴的であった.以上の結果より, 臨床徴候を捉えた上での睡眠時の呼吸数異常および呼吸リズムの解析は, 脳幹・小脳梗塞における呼吸障害を評価する上で重要と考えられた.
    • Correction
    • Source
    • Cite
    • Save
    • Machine Reading By IdeaReader
    7
    References
    1
    Citations
    NaN
    KQI
    []