Reduced immunogenicity of hepatitis B vaccine in the patients with chronic non-A, non-B hepatitis.

1989 
非A非B型(NANB)慢性肝炎患者にB型肝炎ウイルス(HBV)の重複感染を認めた症例では,高率にHBVのキャリアー化が認められることが明らかにされている.この原因としては,ウイルスの干渉作用の他にNANB肝炎ウイルスには免疫低下状態を惹起させる可能性のあることも考えられる.そこで我々はNANB慢性肝炎患者に沈降不活化B型肝炎(HB)ワクチンを投与し,HBs抗体の反応性を検討した.NANB慢性肝炎患者のHBワクチン投与の反応性は,28週後6/14 (42.9%)でHBs抗体が陽転化し,対照例の18/22 (81.8%)と比べて有意に低く,しかもHBs抗体価(Cut off index)は,NBNB慢性肝炎患者24.0±33.6であり,対照例79.3±50.2と比較して有意に低値を示した.また反応例の方が有意にリンパ球数が多く,OKT4/OKT8比は低かった.このようなNANB慢性肝炎患者のHBワクチンに対する反応性の低下が,HBVの重複感染を認めた場合高率にHBVキャリアーヘ移行しやすい要因の一つに考えられた.
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