A case of thyroid crisis with psychiatric and neurologic manifestations

1999 
高齢者で多彩な精神・神経症状を示した甲状腺クリーゼの1症例を経験した。患者は69歳,女性。3ヵ月前より全身倦怠感があった。その後,悪心,嘔吐,食事摂取困難となり入院した。入院時より抑うつ症状が認められ,しだいに夜間せん妄,多弁,独語,妄想が出現し,不穏,錯乱状態となった。その後,突然の意識消失,呼吸停止をきたし,ICUへ収容した。収容時の意識レベルは,Japan Coma Scale (JCS) III-200,右方共同偏視,右半身不全麻痺が認められた。甲状腺の腫大および眼球突出より甲状腺クリーゼを疑い,チアマゾール,ヨードグリセリンを投与し,心臓交感神経抑制の目的で持続胸部硬膜外ブロックを施行した。3日後には意識レベルJCS I-1に回復し,同時に共同偏視,右半身不全麻痺も消失した。甲状腺クリーゼによる頻脈の改善に持続胸部硬膜外ブロックが有効であった。
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